今回も「今週のお題」からなのだが、

『仕事ができるけどキライなヤツと仕事ができないけど好きなヤツとでは、

どちらといっしょに仕事をしたいか?』

という【究極の選択】らしいのだが、

もうね、これに迷う時点でビジネスパーソン失格っていうか、

仕事ができない人と組む時点で負けること必定。


そもそも、仕事に自分の感情や主観を持ち込む時点でダメだ。

ビジネスは理性と客観性である。

「この会社好きだから株を買おう」

なんて投資をする間抜けはいない。いたら大損だ。


俺もそうだし、おそらく世の中のほとんどの人がそうだが、

みんな自分が食うために働いている。

四の五の言ってられないのが現実だ。


自分が成功するためには、私心を殺すことも必要である。



俺だって、上司に説教されたくないし、

本心を言えばたまにムカつくこともあるが、

そんなことを無視できるくらい上司は仕事ができる人物であり、

この人を目標にしてキャリアアップをはかりたい、と考えている。



故事にこんな話がある。

漢の高祖劉邦は配下の推薦で陳平という人物を召抱えることになった。

陳平は実兄の妻と通じたり、賄賂なども受け取るような人となりであった。

これを知った劉邦は、陳平を薦めた配下を呼びつけて怒鳴りつけた。


「よくもあんな食わせ者を!!」

「しかし、殿。今必要としているのは人格者ですか?

本当に必要なのは天下を取ることのできる人物でございましょう」


その配下の諌めた通り、陳平は宿敵項羽との戦いで、

何度も危機を救う献策をしたのだった。

結果、劉邦は項羽を破って天下を取り皇帝になった。


対照的に、項羽は自分の気に入った人物だけで周りを固め、

最終的には配下のほとんどが離れていき、滅んだ。




一人のビジネスマンとして、社会と向き合っているならば、

私心を殺して、キライなやつとでも一緒にやっていかなければならない。

会社は学校ではない。

遊びにきているのではなく、働きにきているのだ。

仲良しこよしがやりたいのなら、プライベートでやれば結構。


また、仕事ができる人間の周りには、

自然と私心を殺すことの出来る優秀な人材が集まってくる。

好きだからとか、人柄がいいからとかで人が集まっても、

会社が発展するわけがない。

いかに稼いで儲けるかなのだ。


そして、人間性とか好き嫌いだけで人材を選んでいるような企業が、

この厳しい時代に生き残っていけるとは、とても思えない。



読者諸氏なら劉邦になるか。

それとも項羽のような道を歩むか。


別にこの現代社会で滅ぶとかそういうのは言いすぎかもしれないが、

答えは至極簡単ではないか?